抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北日本4道県の縄文時代前期後葉~晩期前葉の21遺跡から産したアスファルト23試料を分析した。塊または土器に付着していたアスファルトのブリケットを作成し,元素組成・マセラル組成・アモルフィナイト反射率を求めた。O/C原子比は0.05~0.10に,H/C原子比は1.30~1.40に集中するが,離れた分布も一部にある。マセラル組成で含有率が高いアモルフィナイト反射率は約5.20~6.00%である。これらの値を規格化してクラスター分析を行った結果,3グループに分けられた。2グループはクラスター間の結合距離が近い。原産地に近く,アスファルトの生成源岩や生成過程が近いことを反映している。残る1グループは精製による変質・添加物の有無・原産地の特定など,今後の検討が必要である。遺跡単位では,年代は変わっても同一のグループに属し,アスファルトの供給源は同じだったようだ。また,時期と地域によって同じ傾向があることは,アスファルトの原産地や加工法が関連していたと推定される。