抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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金属ナノ粒子は大きな比表面積を有するため,反応触媒として広く使用されている。白金をはじめとする白金族は高価であるが,多彩な反応において高い活性を示す。そのため,これら金属の使用量削減や耐久性向上を目指し,様々な観点から金属ナノ粒子の開発がおこなわれてきた。多様な合成法が報告されている中でも,精密制御が可能な液相合成法を用いることによって,粒子サイズの精密制御は勿論のこと,コア/シェル型や固溶体合金ナノ粒子等の合金構造の制御,更にはある特定の結晶面を表面に露出させた粒子の形状制御が報告されている。このような金属ナノ粒子の合成法の発展は,より魅力的な触媒の発見へと繋がっている。本稿では,「結晶構造」を制御することでナノ粒子の触媒能を向上させることに成功した例について解説した。