抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
我々は,日本医療研究開発機構(AMED)の未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業「高磁場コイルシステムの研究開発」で,10T級(9.4T)のREBCOコイルを用いたヒト全身用MRIの実現を目指している。REBCOコイルにおいては,REBCO線材がテープ形状をしているため,遮蔽電流が顕著に誘導され,それによって生じる不整磁場がコイルの発生磁場の空間的均一性や時間的安定性を損なうことが知られている。したがって,設計の段階で不整磁場を出来るだけ抑えるために,不整磁場の影響を出来るだけ正確に計算・評価し,その情報をもとに,不整磁場の発生を抑制するようコイル形状や配置の再設計を行う,という設計プロセスが必要となる。これまでに,高均一磁場発生コイルの形状最適化設計を行い,通電領域がパンケーキコイル断面やREBCO線材の超電導層によって均一度が著しく異なることを明らかにした。また,遮蔽電流磁場については数値解析による評価を実施し,実験によって解析の妥当性を確認した。今回は,上記プロジェクトで設計・検討を行った実規模(1000mmφ,9.4T級ヒト全身用)コイルを対象として,不整磁場が撮像空間の磁場均一度に与える影響についてコイル設計の点から評価・考察したので報告する。(著者抄録)