抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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読経の伴奏に同期連打される木魚の音を臨床医療機器である瞬時心拍数計(いわゆるハートレートモニタ,胎児監視装置)により観測,記録し,瞬時心拍数図の評価基準に準じてその心拍数(ハートレートないし本研究の場合はビートレート),基線(ベースライン)およびその推移,また細変動(ヴァリアビリティ)などの分析を試みた。センサや信号処理には胎児信号採取用の具足類に関する暗黙知を援用し,心拍数抽出には適応自己相関方式の瞬時周波数計を用いた。素材としては公開されている録音および職業僧侶,一般人,アマチュア演奏家の読経の実況録音を用いた。サンプル数が少なくて統計的な評価には馴染まないが,瞬時拍数図の評価基準の視点で見ると基線の上昇や下降の推移の行程および細変動などに興味ある所見が得られ,たとえば「細変動」に関しては健常人(健常の胎児)の平常時と同程度の変動幅および変動様式が見られたが,その性質は若干異なる事が推察された。また「読経」においては一般的な性質として,一つの読経の過程には非常に緩やかな加速(アッチェレランド)が見られた。(著者抄録)