抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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田舎の集落とそれに隣接する森林でのタヌキのハビタット利用の季節変化を調査するために,集落に近い里側と集落から離れた山奥側に18ヶ所のステーション(St.)を設け,自動撮影カメラを設置した。1年を通して里側のSt.でも山奥側のSt.でもタヌキは撮影されたが,撮影頻度は,夏は山奥側冬は里側のSt.で高かった。疥癬病による脱毛のパターンを基に個体識別した個体の撮影回数も,同様の傾向を示した。集落に隣接した森林に生息しているタヌキは,1年を通して集落と森林を行き来しているが,集落への依存度は秋から冬に高まることが明らかになった。また,林内の移動には,視界が遮られず,通りやすい下層植生の少ないところを利用していたと考えられた。タヌキは集落とそこから700mほど離れた林内を頻繁に往復していた。調査地のタヌキは,集落から植物の種子を林内に散布する可能性があると考えられた。(著者抄録)