抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Moving Particle Semi-implicit(MPS)法は流体力学などの分野で利用される粒子系シミュレーションの一種である。計算対象となる物体や流体などの連続体を仮想粒子に分割し,各粒子と近傍粒子との相互作用を元に物理量を算出する。近傍粒子の探索は,MPS法の演算の主要なボトルネックであり,負荷の低減のためにいくつかのアルゴリズムが提案されている。今回,宇宙航空研究開発機構(JAXA)が研究開発中の内製MPSプログラム“p-flow”に連結リストを用いた近傍粒子探索を導入し,並列計算機(Intel Xeon Skylake-SP,Intel Xeon Phi KNL,NVIDIA Tesla P100(NVlink,PCIe))へ移植・最適化を行った。本研究報告では,連結リストの導入によるデータ構造の複雑化が処理時間に与える影響,並列計算機に応じた移植と最適化手法,それぞれの処理時間の比較の3点について議論する。224,910粒子の水柱崩壊問題をベンチマークに利用,粒子密度の計算を対象とし,評価にはNVIDIA Tesla P100(PCIe)×2,Tesla P100(NVlink)×2,Intel Xeon Gold6150×2,Intel Xeon Phi7210×1を利用した。p-flowの場合,連結リストの導入によるデータ構造の複雑化は処理時間に大きな影響を与えなかった。また,並列計算機へ2種類の最適化を行った際の処理時間は,それぞれ7.8[ms],6.8[ms],35.1[ms],104.1[ms]であった。(著者抄録)