抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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受信符号語を正しく復号できない状況の1つとして,送信側と受信側で同期がとれていない場合がある。本研究では,同期がずれても復号できるCyclically Permutable code(CP符号)について考え,特に巡回符号を基に作成されたCP符号に注目する。CP符号の基である巡回符号は符号語成分を巡回シフトしても同じ符号語となる特徴があり,巡回符号の符号語は巡回シフトした符号語で巡回集合を形成する。CP符号の符号化では,それぞれの巡回集合の1つの符号語を指定する。それゆえ,巡回シフトした符号語を受信した場合でも,送信された符号語の特定が可能である。しかし,CP符号の生成方法は既存研究において提案されていたが,具体的な復号方法については議論されていなかった。そこで本研究では,CP符号における同期回復を考慮した復号法について,巡回符号の代数的な特徴から考察し,効率的な手法を提案する。シミュレーションにより,提案復号器の評価をした結果,復号処理速度を抑えつつ,復号誤り確率を下げられることが確認できた。(著者抄録)