抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,飛騨山脈北部,後立山連峰東面に位置する唐松沢雪渓において,地中レーダー探査による氷厚測定,GNSS測量による流動測定を実施し,唐松沢雪渓が現存氷河である可能性を検討した.現地調査の結果,平均氷厚25m(最大氷厚約35m),長さ約1.1kmの氷体と,融雪末期にあたる2018年9月23日~10月22日の29日間で最大傾斜方向へ約250mmの氷体の流動が確認された.流動測定を実施した融雪末期は,積雪荷重が1年で最も小さいため,流動速度も1年で最小になる時期であると考えられている.このことから,唐松沢雪渓は現存氷河であると考えられる.また,氷河の内部変形をグレンの流動則から推定したところ,融雪末期における唐松沢雪渓の流動には,底面すべりの寄与がある可能性が示唆された.(著者抄録)