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J-GLOBAL ID:201902228914005796   整理番号:19A0296701

機能性ドメイン境界の物性評価とその制御

Evaluations of Functional Domain Boudaries
著者 (1件):
資料名:
号: 32 12月  ページ: 474-480  発行年: 2018年12月 
JST資料番号: L5491A  ISSN: 0919-3383  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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本研究は,異なるドメインを隔てるドメイン境界に着目をし,そこにおいて発現する物性,特に強誘電性に関わる極性の有無に着目をし,研究を行った。ドメイン境界はこれまで2つの状態を隔てる壁として取り扱われ,その構造や物性に関しては看過されていた。しかし,近年になり,測定手段の空間分解能の著しい向上に伴い,ドメイン境界における構造や物性評価を透過型電子顕微鏡や原子間顕微鏡を用いて行うことが可能となってきた。これにより,高い電気伝導度や超伝導性,2次元ガスの存在が確認されており,バルクでは示さない特性をドメイン境界が有することが明らかとなってきている。本研究では,空間反転対称性および時間反転対称性の破れを敏感に感知することができる光第2高調波顕微鏡(SHGM)を用いることでドメイン境界における極性の有無を明らかにすることを目的に実験を行った。SHGは極性の有無を判別する上で,非常に有益な手段である。これは対称性を容易に決定することができることに由来する。32存在する点群の内,21が中心対称性を有しない。これら21の点群の内,432を除く20点群は全て圧電応答を示し,かつSH活性であるが,このうち極性をもつ点群は10しか存在しない。このことから,圧電応答の存在のみから極性を議論することは十分であるとはいえず,対称性を決定することが必要不可欠であるといえる。本研究では3つの事柄に着目をし,研究を行った。(1)外部刺激によるドメイン境界制御,(2)純粋な強弾性体における極性の有無,(3)ドメイン境界の種類の評価,の3つである。実験では,基本波として波長が1064nmのNd:YVO4レーザーを用いた。ステッピングモーター,ピエゾステージを用いることにより試料位置を操作することにより3次元観察を行うことを可能にしている。また,ポーラライザーとアナライザーを配置することにより基本波と試料から発生したSH波の偏光方向を選択することを可能にし,これにより試料の対称性を決定することが可能となっている。SHGは圧電テンソルとおなじ3階テンソルによって記述することが出来ることから,結晶の対称性と密接な関係がある。このことからSH強度の偏光依存性測定を行うことにより,対称性を決定することが可能となる。(1)外部刺激によるドメイン境界制御に関する実験を行うために,応力印加装置を自作し,試料としてチタン酸カルシウム(CTO)を用いて行った。印加する応力を大きくしていくと,ある応力を境に,新しいドメイン境界が発生し始めた。新しく発生したドメイン境界は,既存のドメイン境界に垂直な方向に発生した。また,この新しく発生したドメイン境界は印加する応力の大きさを増加させると試料中心部分に向かって伝搬を始めた。このドメイン境界が極性を有するのかどうかを判断するため,SHGを用いた観察を行った。その結果,応力によって発生した新しいドメイン境界も既存のドメイン境界同様にSH活性であることが分かった。さらに,偏光依存性測定を行うことによりこのドメイン境界の対称性がmであり,極性を有することが許される点群に属していることが明らかとなった。(2)純粋な強弾性体における極性の有無を検証するため,LaAlO3(LAO)を用いてドメイン境界の評価を行った。その結果,LAOのドメイン境界も極性を示し,またその対称性がmであることを決定することに成功した。この結果は,ドメイン境界における極性発現が多くの物質に見られるユビキタスな現象である可能性があることを示唆していると言える。(3)ドメイン境界の種類の評価を行うため,SHGを用いて偏光依存性測定を行った。強誘電体ドメイン境界においてこれまでとは異なるNeelやBloch壁の存在が示唆されており,それらの存在を検証するために実験を行った。その結果,NeelやBloch壁ではなく,対称性の低下によってもドメイン境界において見られる極性現象を解釈することが可能であることを明らかにした。(著者抄録)
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分類 (1件):
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強誘電体,反強誘電体,強弾性 
タイトルに関連する用語 (3件):
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