抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
平成23年台風12号で発生した38箇所の崩壊事例の崩壊前後の航空レーザ計測データは,崩壊前の地形に重力変形が存在していることを示唆している。本研究は,この航空レーザ計測データについてウェーブレット関数を用いた微地形強調図を作成し深層学習を実施した。筆者らは畳み込みニューラルネットワークを用いて50ピクセルのタイル化された画像を非崩壊地も含め9206個を解析し,崩壊地で80.8%の正答率,非崩壊地で91.1%の正答率が得られた。詳細な検討の結果,崩壊地の解析結果は,明瞭な滑落崖を含まず不規則凹凸や不明瞭な小崖を含んでおり,学習の成果が認められた。一方,非崩壊地の解析結果のうち崩壊と判定されたタイルは,誤判読ではあるが,学習成果である地形的特徴を含んだ地形を含んでいた。これは単なる誤判読ではなく,将来的に不安定となる地形要素を有していると理解できた。これらの成果は,今後斜面崩壊の予察を行うために期待できる。(著者抄録)