抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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人の内部状態の推定はAffectiveインタラクティブシステムを構成するために必要不可欠な要素である.特に近年,エージェント等とのインタラクションを行わせるインタフェースが様々な場面で利用されているが,ユーザーがそのインタフェース自体を選好しているかは明らかでなく,仮にシステムがユーザーのエージェントに対する「飽き(Boredom)」が検出できれば,エージェントの動作を変化させるなどの対応が取れるため有効である.このため本研究では,ユーザーの「飽き」の状態を顔画像から認識することを目的とし,以下のような実験を行った.31名の参加者に対し,興味があると想定される話題(食べ物,行事)と興味が無いと想定される話題(幾何学,建築)についてエージェントと会話タスクを行わせ,その間の顔動画を撮影した.顔の個人差を吸収し,表情の変化のみに着目するため,入力画像から顔領域を正規化し,Optical Flowを求める.得られたOptical Flow列に対して2D-CNN,3D-CNNの二種類のネットワークを適用して学習・推定を行ったところ,飽きに対して60%(2D-CNN),54%(3D-CNN)(chance rate=50%)の結果を得た.また同時に,対象人物のパーソナリティ(外向性)および新しい技術等への受容性を推定する学習・推定を行ったところ,58%(2D-CNN),39%(3D-CNN)(chance rate=0.25)の結果を得た.ここから,顔表情の動きをCNNで学習することにより,飽きの推定およびパーソナリティの推定が行える可能性を示し,また学習されたネットワークの可視化を行うことで,どの領域が識別根拠になっているかを推定することが可能となった.(著者抄録)