抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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新型コロナ・ウィルス感染症(Covid-19)は中国武漢市で最初の事例が報告されてから2年が経過した現在においても,いまだに収束の兆しがみえていない。世界的な人流の抑制によって社会経済活動は大きな制約を受け,さまざまな空間を人々が移動することで成立する観光にかかわる都市や地域は甚大な影響を受けている。観光業を主要産業の一つとするタイの都市や地域も例外ではなく,観光客の減少は文化産業などへも深刻な打撃を与えている。このように観光は,都市や地域に訪れる様々な文化の消費行為であると同時に,その都市や地域で生活する人々との交流や自然そして自然が育んだ歴史が交差する複雑に入り組んだ実践であり,その発展性と問題性を考察するには,さまざまなアクター(行為する者・モノ)のネットワークングを丹念に紐解く必要がある。なぜならば,岡野(2020)の指摘するように,都市の魅力や創造性は,自然を含むアクター(アクタント)によって形成され維持されるからである。私たちは,世界=異種混交的なアソシエーションに内在しているのであり,外在しているのではないとするならば(久保2019),都市や観光の実践を考察するには,人間のみを行為の中心におくのではなく,非人間物にもエージェンシーを認めることで,同等のアクターとして研究対象に含めることが重要となる。そうすることによって,デカルト的二分法を超越することが可能となる。この点が,岡野(1995,2000,2018,2020)が繰り返し指摘してきた論点である。(著者抄録)