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J-GLOBAL ID:202202289600854883   整理番号:22A3214622

ウシにおけるルーメン非分解性ナイアシン給与による子宮,卵巣への血流促進による分娩後の繁殖性向上(II)

Improvement of post-partum reproductive performance by rumen protected niacin supplementation in cattle (II)
著者 (2件):
資料名:
巻: 40  ページ: 158-164  発行年: 2022年11月 
JST資料番号: X0296A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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ナイアシンは,水溶性ビタミンBの一つで,様々な生理学的機能を有する。ナイアシンは,脂肪分解を促進し,ヒト医学ては脂質代謝障害のための治療薬として使用されている。脂肪動員は,乳牛の分娩後期間における必須なエネルギー経路の一つである。本研究では,メタボローム解析法を用いて,分娩後のウシの代謝産物に対するルーメン非分解性ナイアシン(RPN)の経口投与の影響を調べた。6頭の健康な分娩後の黒毛和牛を,ナイアシン給与群(サプリメント群,n=3)と対照群(n=3)にランダムに割り当てた。サプリメント群には,分娩後1~8週間,1日1回,100gの濃厚飼料に混合した15gRPN(7.75gナイアシン)を給与した。対照群は,100gの濃厚飼料のみを給与した。メタボローム分析のための血液採取は,分娩後1週目と8週目に行った。メタボローム分析の結果,6種類の代謝産物が,8週目の調査で,対照群と比較して,サプリメント群でより豊富であった。3種類の代謝産物は,1週目と比較して8週目の試料で豊富で,他の3種類の代謝産物は,サプリメント群の8週目のサンプルで減少した。本研究結果から,脂肪酸代謝よりもアミノ酸代謝,特にサプリメント群の血漿試料中の分枝鎖アミノ酸代謝に違いがあることが判明した。RPN投与によって,分娩後期間の黒毛和牛のアミノ酸代謝が促進され,エネルギーサイクルが改善されることが示唆された。(翻訳著者抄録)
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分類 (4件):
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飼養管理  ,  繁殖管理  ,  牛  ,  特殊飼料 
物質索引 (1件):
物質索引
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引用文献 (8件):
  • Carlson, L. A.: Nicotinic acid : the broad-spectrum lipid drug. A 50th anniversary review, J. Inter. Med, 258(2), 94~114, 2005.
  • Pineda, A., Drackley, J. K., Garrett, J., Cardoso, F. C.: Effects of rumen-protected niacin on milk production and body temperature of middle and late lactation Holstein cows, Livest Sci, 187, 16~23, 2016.
  • Lauring, B., Taggart, A. K. P., Tata, J. R., Dunbar, R., Caro, L., Cheng, K., Chin, J., Colletti, S. L., Cote, J., Khalilieh, S., et al.: Niacin lipid efficacy is independent of both the niacin receptor GPR109A and free fatty acid suppression, Sci. Transl. Med, 4(148), 146ra115, 2012.
  • 森田康広,松山秀一:令和2年度食肉に関する助成研究調査成果報告書,39,195~201,2021.
  • 下村吉治:分枝鎖アミノ酸の代謝機構,日本栄養・食糧学会誌,65(3),97~103,2012.
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