抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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人の心を動かす音楽メディアコンテンツにおいては,音楽と映像の調和が重要であるとされる[1].音楽と映像の調和には,ムードや印象の一致による意味的調和と拍節的アクセントなどの構造的な一致による時間的調和の2つが存在する[2].意味的調和は実写動画やアニメなどのような具象的表現によって強くもたらされ,時間的調和は図形の動作など無機質な表現によって強くもたらされるという考え方を軸に研究が進められている.本研究では,この2つの調和の適切な共在方法とその比重を明らかにし,豊かな視聴体験をもたらす音楽映像の自動生成を目指す.その中で特に,意味的調和のある具象表現に時間的調和を持たせて音楽映像を作る手法が,より興味維持感,没入感,感情揺動感をもたらすことを期待し,音楽映像の表現様式(単的な図形表現・歌詞に基づいた具象画像表現)と時間的調和の有無に着目して行った比較実験について報告する.分析の結果,歌唱音楽映像において,音楽と映像の時間的調和の有無に関わらず,具象的に表現するとよりユーザーの興味維持感,没入感,感情揺動感をもたらし,音楽映像の写実性,朗らかさを高めることが示唆された.また,映像の表現様式と時間的調和の有無の組み合わせが音楽映像のくっきりさや,強激性に特定の影響を与えることが示唆された.(著者抄録)