文献

J-GLOBAL ID：202302274528529975   整理番号：23A3270089

津軽平野,中里川の破堤堆積物について:令和4年8月前線大雨に伴う現世イベント堆積物

Modern Fluvial Crevasse-Splay Deposits: Sedimentary Records of the August 2022 Flooding of Nakasato River in Tsugaru Plain

著者 (5件)： 岡田里奈 (弘前大 大学院理工学研究科) ,  小林祐登 (弘前大 理工) ,  梅田浩司 (弘前大 大学院理工学研究科) ,  TSOU Ching-Ying (弘前大 大学院理工学研究科) ,  井口紗綾 (弘前大 理工)
資料名： 応用地質  (Engineering Geology)
巻： 64  号： 5  ページ： 255-262  発行年： 2023年12月10日 
JST資料番号： G0269B  ISSN： 0286-7737  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 令和4年8月の前線大雨によって津軽平野の岩木川支流の中里川において越流を伴わない堤防の決壊が生じた.氾濫原に形成された破堤堆積物について,UAVによる空中写真撮影,ピットの掘削・壁面観察,堆積物の粒度分析などを行った.その結果,破堤堆積物は下位から砂礫層(ユニット1),青灰色の細粒砂層(ユニット2),淡褐色の泥混じりの中~粗粒砂層(ユニット3),淡黄色の中粒砂層(ユニット4)の4つの堆積ユニットに区分できる.各堆積ユニットは,堤体の浸透破堤が始まった時期,堤体の開口部から河床の堆砂が流出した時期,破堤の拡大に伴い氾濫流が堤内地に大量に流入した後に徐々に減衰していく時期,2回目の増水によって氾濫流がさらに流れ込んだ時期に,それぞれ堆積したと推定される.(著者抄録)

シソーラス用語： *河川堤防 ,  *進行性破壊 ,  *河成堆積物 ,  沖積平野 ,  豪雨 ,  土砂流出 ,  流送土砂 ,  無人機 ,  空中写真測量 ,  成層 ,  粒度分布 ,  土壌断面 ,  破壊 ,  *浸透破壊 ,  堆積層
準シソーラス用語： 津軽平野 ,  破堤

分類 (1件)： 一般,砂防工学  (RC12010B)

引用文献 (21件)：

• 1)青森地方気象台(2022):北日本に停滞した前線による大雨(令和4年8月8日~13日),https://www.jma-net.go.jp/aomori/obs-fcst/disaster.html,(2022年10月16日閲覧).
• 2)青森県災害対策本部(2022):令和4年8月9日の大雨に係る被害等の状況,https://www.pref.aomori.lg.jp/koho/20220803ooame_saigaitaisakuhonbu_00.html,(2022年10月16日閲覧).
• 3)Smith, N.D., Cross, T.A., Dufficy, J.P. and Clough, S.R.(1989): Anatomy of an avulsion, Sedimentology, Vol. 36, pp. 1-23.
• 4)堀 和明・廣内大助(2011):福井豪雨で生じた足羽川谷底低地の破堤堆積物,地理学評論 Series A,Vol. 84,No. 4,pp. 358-368.
• 5)Matsumoto, D., Sawai, Y., Yamada, M., Namegaya, Y., Shinozaki, T., Takeda, D., Fujino, S., Tanigawa, K., Nakamura, A. and Pilarczyk, J.E.(2016): Erosion and sedimentation during the September 2015 flooding of the Kinu River, central Japan, Scientific Reports, Vol. 6, 34168, doi:10.1038/srep34168.

タイトルに関連する用語 (6件)： 破堤 ,  堆積物 ,  前線 ,  大雨 ,  現世 ,  イベント