抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,行動変容を誘発する要素技術として,ゲーム等で利用される“抽選”がもたらす高揚感に着目し,ゲーム内で使用される抽選器を構成するどの要素が人の高揚感に影響を与えるかについて調査した.我々は,スロットを止めるボタンを押すという行為や手回しで抽選器を操作する行為が自己決定感を生み出し,さらに制御幻想を生じさせているのではないかと仮説を立て,抽選器として,手回し式の抽選器,自動でリールが停止するスロット,手動でリールを停止するスロットの3つの種類の抽選器を作成した.そして,実際のゲーム上で不特定多数の挙動を見るオンライン実験(アンケート回答者428名)と,表情筋や心拍など生理現象を定量的に計測するオフライン実験(被験者1名)を行った.その結果,スロットを自分で止めるという操作が制御幻想を生み出し,自己決定感が高揚感の向上に関係している可能性が示唆された.また,リーチによるニアミスなど当たりに近いハズレの存在も,ユーザの高揚感や表情の変化に影響を与える重要な要因であることが明らかとなった.(著者抄録)