抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現代社会の企業や組織においてオフィスワークが大規模化・多様化してきた以来,ワークエンゲージメントや作業効率は,その成果に直結するため,チームやグループの評価指標として常に重要視されている.グループワークの実態を把握するためには,まず個々のメンバーがデスクワークにおいて,どのような時間をどのように使用しているのかを,プライバシーの問題を考慮しつつも実際の業務内容を過小評価することなく認識する必要がある.本研究は,安価・小型のWi-FiノードとそのWi-Fiチャネル状態情報(CSI,channel state information)を用いて,個人のデスクワークを認識できるシステムを開発することで,軽量なグループワークコンテキスト識別システムの実現を目指し,最終的には,一つのWi-Fiルータを基点とし,周辺の複数人のデスクユーザの着席有無からキーボードタイピング,マウス操作,手書き作業,スマートフォン操作など細かなデスクワーク行動を,別途のセンサを使わず各ユーザの机に小型のWi-Fiノード1個を貼るだけで認識できるシステムの開発を目標とする.本論文では,実証実験により,Wi-Fi CSI信号の形態的特性が5つの異なるデスクワーク行動認識の仕組みと結果を示す.また,机の上面と机の下面という2つの異なる受信機の位置を含め,いくつかの条件によるシステム性能の比較を行い,システムロバストネスのためにより良い設定を調査した.その結果,机の上面の受信機によるデスクワーク行動認識において,2日分のデータセットを使用したleave-one-session-out交差検証により,94.2%の認識精度を達成した.(著者抄録)