抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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オンライン会議においては,参加者同士の相槌や仕草といった反応が捉えにくいため,一方的に多く発言する,発言しない,といった発言量の偏りを生じ,合意形成や満足度への支障に繋がる.望ましい姿は,参加者全員が均等に発言し,さらに多様な参加者同士で発言しあう,といった会議が活性化された状態である.発言量を可視化して,発言し過ぎに気づかせる従来方式があるが,何を発言したらよいか分からない参加者にとっては促しに繋がらない課題がある.この課題を解決するため,発言に対して参加者が抱いた気持ち,例えば賛同,共感,異議などを自然な反応として表明し共有できれば,それがきっかけとなり発言者や他の参加者が互いに発言を促す効果に繋がり,会議を活性化できるとの仮説を立てた.本稿では既存のオンライン会議サービスへ追加モジュールなしに,共感,賛同および異議に相当する気持ちを自然に表明,共有できるシステムを構築し,システムによる活性化効果を評価した.本システムの導入により,従来は発言量が非常に少なかった参加者が,4割ほど発言量が多くなった.さらに従来はファシリテーターからの問いかけに対する他の参加者からの返答という2者間の会話回数が高かったが,システムを導入して行った会議では,ファシリテーター以外の複数参加者同士の会話回数が約2倍増加した.以上から会議を活性化する仮説を実証した.(著者抄録)