抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では頂点数n,最大次数ΔのグラフGについて,ラプラシアン行列の固有値を用いた木幅tw(G)の下界を二つ示す.一つはラプラシアン行列の二番目に小さい固有値λ
2を用いた下界で,tw(G)≧A-1(A=nλ
2/Δ+λ
2)が成り立つ,というものである.これはChandranとSubramanian[A spectral lower bound for the treewidth of a graph and its consequences.Inf.Process.Lett.,87(4):195-200,2003]によって示された下界tw(G)≧3nλ
2/(4Δ+8λ
2)-1の改善となっている.今回示した下界は,特に完全二部グラフK
a,bに対してはtw(K
a,b)≧min{a,b}-1を与え,K
a,bの実際の木幅tw(K
a,b)=min{a,b}よりちょうど1だけ小さい値となっている.もう一つはラプラシアン行列の二番目に小さい固有値λ
2および一番大きい固有値λ
nを用いた下界で,tw(G)≧B-1(B=2nλ
2/3λ
n-λ
2)が成り立つ,というものである.この下界は完全グラフK
nに対してtw(K
n)≧n-1を与える.これはK
nの実際の木幅tw(K
n)=n-1と一致する.(著者抄録)