抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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技術的負債(Technical Debt)とは,ソフトウェアの品質を劣化するようなその場しのぎの実装のことを指す.開発者が意図的にこのような負債を導入する場合,それはSATD(Self-Admitted Technical Debt)と呼ばれる.SATDはソフトウェア保守の妨げとなるため,その種類(カテゴリ)を特定することは品質問題の発見において重要である.従来,このような分類体系の構築には,SATDコメントとその周辺コードを手動で調査する必要があり,時間と労力を要する上に,アノテータの主観によって一貫性に欠けることがある.本研究では,大規模言語モデル(LLM)を用いてSATDの分類体系の生成を自動化する手法ASTAGENを提案する.ASTAGENは,コメントとその周辺コードを入力として受け取り,まず各SATDコメントに対する説明文を生成し,その後,カテゴリを段階的に生成,更新することで分類体系を構築する,本手法は,量子ソフトウェア,スマートコントラクト,機械学習という3つのドメインにおけるSATDデータセットで評価を行った.その結果,機械学習におけるLayer Configrationのように,先行研究で報告された分野特有のカテゴリを再現することに成功した.単純なLLMの使用と比較して,ASTAGENは説明駆動かつ反復的な設計により,より一貫したカテゴリ割り当てを実現している.また,最も大規模なデータセットに対しても,2時間・1USD未満で分類体系の構築が可能であった.これらの結果から,完全な自動化にはまだ課題があるものの,ASTAGENは半自動的な分類体系の構築を支援できることが示唆される.さらに本研究は,他の分野における自動分類体系の構築といった将来的な研究の可能性も示した.(著者抄録)