抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2003年以降,新たな磯根資源として漁獲されているイシモズクSphaerotrichia divaricataの安定供給を図る。若狭湾西部海域における本種の着生時期を推定するため,冬~春季に時期を追って着生基質を設置し,初夏における着生状況と水温や日長条件等の環境条件との関係を調べた。本種の着生は2007年は2月27日~3月28日,2008年は3月3日,3月26日に設置した基質にのみ認められ,それ以外の時期はアオサ属やホンダワラ類の着生が認められた。培養実験では長日条件かつ水温が0~15°Cでイシモズクの配偶体の有性生殖が起こるが,本海域における着生時の最高水温は12.6°Cで,培養実験の上限水温よりも低い水温に限定されることが明らかになった。他の海藻類の着生を防ぐ観点から,本海域では長日条件かつ水温12.6°C以下の時期に基質を設置することにより,本種の増殖が可能になると考えた。