文献

J-GLOBAL ID：201302272574727795   整理番号：13A0544345

気候変動と水資源開発がナムグム川流域の水循環に与える複合的影響の評価

Assessment of Combined Impact of Climate Change and Water Resources Development on Hydrological Cycle in the Nam Ngum River Basin

著者 (4件)： 工藤亮治 (農研機構 農村工研) ,  増本隆夫 (農研機構 農村工研) ,  堀川直紀 (農研機構 農村工研) ,  吉田武郎 (農研機構 農村工研)
資料名： 農業農村工学会論文集  (Transactions of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering)
号： 283  ページ： 57-66  発行年： 2013年02月25日 
JST資料番号： S0345A  ISSN： 1882-2789  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年,メコン河流域では水力発電ダムの建設が数多く計画され,気候変動とともに水資源開発が水循環に与える影響が懸念されている。本研究では,上流に複数の新規ダム建設が計画されているラオス国ナムグム川流域を対象に,分布型水循環モデル,貯水池管理モデル,将来気候シナリオを用い,気候変動と新規ダム建設が既存のナムグム1ダムの流水管理や流域水資源に与える複合的影響について検討した。その結果,気候変動とダム建設の影響は渇水年のナムグム1ダム雨季流入量・貯水量の減少として顕著に現れること,気候変動に伴う降水量増加分が上流ダムで貯留されるため,ナムグム1ダムの無効放流が減少し発電放流量が増加することが予測された。このことから,メコン河流域のような開発圧力の強い地域において将来の水資源を予測するには,気候変動と水資源開発の両者の影響を考慮することが重要と考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *気候変動 ,  水資源 ,  *資源開発 ,  河川 ,  河川流域 ,  ラオス人民民主共和国 ,  水文モデル ,  モデル ,  ダム ,  渇水 ,  *水循環 ,  水力発電
準シソーラス用語： Mekong川 ,  ナムグム川 ,  *水資源開発 ,  水循環モデル ,  貯水池管理モデル

分類 (3件)： 水文学一般  (DC07010R) ,  環境問題  (SA01020V) ,  水資源  (RC11020F)

引用文献 (27件)：

• ALLEN, R. G. Crop evapotranspiration-Guideline for computing crop water requirements. 1998, 29-64
• ANDERSSON, L. Impact of climate change and development scenarios on flow patterns in the Okavango River. Journal of Hydrology. 2006, 331, 43-57
• Asian Development Bank. Final CIA Report-Appendix A-Baseline for the Bio-Physical Environment. Preparing the Cumulative Impact Assessment for the Nam Ngum 3 Hydropower Project, 2008. 2008, 1-10
• Department of Energy Promotion and Development, Laos. Powering progress. http://www.poweringprogress.org/. 2006
• ELSHAMY, M. E. Impacts of climate change on Blue Nile flows using bias-corrected GCM scenarios. Hydrology and Earth System Sciences. 2009, 13, 551-565

タイトルに関連する用語 (6件)： 気候変動 ,  水資源開発 ,  川 ,  流域 ,  水循環 ,  影響の評価