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J-GLOBAL ID：201502249985925990   整理番号：15A0333993

石油地質学からみた遺跡出土アスファルトの原産地推定

著者 (5件)： 氏家良博 (弘前大 大学院理工学研究科) ,  相澤武宏 (弘前大 大学院理工学研究科) ,  川村啓一郎 (弘前大 大学院理工学研究科) ,  安田創 (弘前大 人文) ,  上條信彦 (弘前大 人文)
資料名： 考古学と自然科学  (Archaeology and Natural Science)
号： 67  ページ： 47-56  発行年： 2015年02月10日 
JST資料番号： L5486A  ISSN： 0288-5964  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 北日本4道県の縄文時代前期後葉~晩期前葉の21遺跡から産したアスファルト23試料を分析した。塊または土器に付着していたアスファルトのブリケットを作成し,元素組成・マセラル組成・アモルフィナイト反射率を求めた。O/C原子比は0.05~0.10に,H/C原子比は1.30~1.40に集中するが,離れた分布も一部にある。マセラル組成で含有率が高いアモルフィナイト反射率は約5.20~6.00%である。これらの値を規格化してクラスター分析を行った結果,3グループに分けられた。2グループはクラスター間の結合距離が近い。原産地に近く,アスファルトの生成源岩や生成過程が近いことを反映している。残る1グループは精製による変質・添加物の有無・原産地の特定など,今後の検討が必要である。遺跡単位では,年代は変わっても同一のグループに属し,アスファルトの供給源は同じだったようだ。また,時期と地域によって同じ傾向があることは,アスファルトの原産地や加工法が関連していたと推定される。

シソーラス用語： *遺跡 ,  *アスファルト ,  *北海道 ,  *東北地方 ,  推定 ,  *マセラル ,  反射率 ,  化学組成 ,  供給源 ,  ケロジェン
準シソーラス用語： 元素組成 ,  産地推定 ,  *縄文時代

分類 (2件)： 第四紀  (DE02070C) ,  有機地球化学  (DD01043K)

引用文献 (19件)：

• 安孫子昭二1995「アスファルト」加藤晋平・小林達雄・藤本 強(編集)『縄文文化の研究 8 社会・文化』雄山閣 pp.205-222
• 氏家良博2013「函館市内の縄文遺跡から出土するアスファルトの原産地推定」『函館市委託研究「函館市縄文文化特別研究」報告書』pp.6-17(弘前大学函館縄文文化交流センターのホームページ上で公開)
• 氏家良博・布施辰弥・下総麻衣子・相澤武宏2010「山田(2)遺跡出土のアスファルトの成分分析と原産地の推定」『青森県埋蔵文化財調査報告書 第495集 山田(2)遺跡』青森県教育委員会 pp.294-300
• 氏家良博・伊藤秀平2012「不備無遺跡から出土したアスファルトの成分分析と原産地の推定」関根達人・上條信彦(編集)『下北半島における亀ヶ岡文化の研究 青森県むつ市不備無遺跡発掘調査報告書(弘前大学人文学部日本考古学研究室研究報告 8)第二分冊 本文編 2』弘前大学人文学部付属亀ヶ岡文化研究センター pp.89-95
• 氏家良博・伊藤秀平・金今さやか・相澤武宏2012「後潟(1)遺跡出土のアスファルトの成分分析と原産地の推定」『青森県埋蔵文化財調査報告書 第512集 四戸橋富田遺跡・後潟(1)遺跡II』青森県教育委員会 pp.119-122

タイトルに関連する用語 (5件)： 石油地質学 ,  遺跡 ,  アスファルト ,  原産地 ,  推定