文献
J-GLOBAL ID:202002273542887728   整理番号:20A2300242

低温条件下におかれたユリで頻発する葉脈間クロロシスへの根の形成不良の関与

Cold-Induced Interveinal Chlorosis and Defective Root Formation Observed in Lilium × formolongi
著者 (4件):
資料名:
号: 18  ページ: 37-47 (WEB ONLY)  発行年: 2020年03月 
JST資料番号: U1535A  ISSN: 2433-8877  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では,シンテッポウユリの変異体である‘グリーンリリアルプ’(‘アルプ’)をモデルとして,多くの植物種で認められる低温条件下で起こるクロロシスと根の形成不良との関係を調査した.長野県の生産農家への聞き取りによると,‘アルプ’は変異前のシンテッポウユリと比較して,春に葉脈間クロロシスが多発し,葉脈間クロロシスを発症した株では健常株と比較して,根の形成量が少ないという.本研究では,まずこの現象を確認した.2016年11月から2017年4月にかけて,暖房温度を10°Cに設定した加温ハウスで管理したシンテッポウユリと‘アルプ’との間で葉脈間クロロシスの発生程度を比較した.その結果,調査した3反復のすべてでシンテッポウユリと比較して‘アルプ’で葉脈間クロロシスの発生程度が有意に高かった.特に,12月下旬に定植し,3月下旬にクロロシスの発生程度を評価した‘アルプ’で葉脈間クロロシスの発生程度が最も高く,発生程度の値は約4.1であった.‘アルプ’の健常株と葉脈間クロロシスの発生株との間で根の形成量を比較したところ,前者と比較して後者で茎出根と底出根共に形成量が有意に少なく,健常株ではそれぞれ乾物重が約260mg,約780mgであり,葉脈間クロロシスの発生株ではそれぞれ約60mg,約240mgであった.以上より,春に‘アルプ’で起こる葉脈間クロロシスの多発には,低温による根の形成不良が関与すると考えた.この仮説を検証するために,25/10°C(昼/夜)および15-19°C/10°C(昼/夜)で‘アルプ’を管理し,葉脈間クロロシスの発生程度,葉での総クロロフィル含量および底出根の形成量を比較した.15-19°C/10°C区では25/10°C区と比較して,葉脈間クロロシスの発生程度が高く,25/10°C区では0,15-19°C/10°C区では約0.7であった.しかし,両者の間で有意差は認められなかった.15-19°C/10°C区では25/10°C区と比較して,葉での総クロロフィル含量および底出根の形成量が有意に少なかった.25/10°C区と15-19/10°C区のそれぞれで,葉での総クロロフィル含量はそれぞれ約646μg・g FW-1,約540μg・g FW-1であり,底出根の形成量はそれぞれ約2040mg,約1080mgであった.以上より,‘アルプ’での葉脈間クロロシスの発生には,低温に起因する根の形成不良が関与すると考えられた.また,多くの植物種で認められる低温条件下でのクロロシスの発生は,根の形成不良に起因することが強く示唆された.(著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (4件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
植物に対する影響  ,  発生,成長,分化  ,  花き・花木  ,  自然災害 
タイトルに関連する用語 (5件):
タイトルに関連する用語
J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです

前のページに戻る