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J-GLOBAL ID:202102281031217201   整理番号:21A2669080

粉体食品原料中の芽胞の加工・保存における損傷および発育挙動解析

Analysis of damage and growth behaviors of spores in processing and storage of powdered food ingredients
著者 (1件):
資料名:
巻: 36  ページ: 95-100  発行年: 2021年09月 
JST資料番号: L0547A  ISSN: 2188-0662  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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食品の微生物学的安全性・健全性において,殺菌処理に抵抗性を持つ細菌芽胞の制御は重要である。これらは殺菌処理工程で損傷し,亜致死状態として生残しながら,保存・流通過程の非ストレス下で回復するものと考えられているが,その動態は未解明である。本研究では,そのような細菌芽胞の損傷菌の制御法を確立することを目指し,Bacillus subtilis芽胞を加熱処理,または紫外線照射処理することで生じる損傷菌を,CFU法と生育遅延解析法によって得られる生存率を比較し,定量,解析する。また,ストレス応答制御遺伝子欠損株を用いて,主にDNA損傷・修復機構の関連性について評価し,損傷菌の回復機構を明らかにすることを目的とした。加熱処理した芽胞を二重後培養法で評価すると,増殖遅延,回復する損傷菌が検出された。DNA保護作用を持つsspAsspB遺伝子欠損株を用いた評価によって,加熱に対する抵抗性にDNAの保護が関与していることを確認した。また,紫外線照射処理では,遅延を伴う損傷菌の発生は少ないが,DNA損傷修復機能を持つykoVU遺伝子,recA遺伝子の欠損株を用いた評価において,特にrecA遺伝子の機能により,修復,正常な発芽後成長に至ることが示唆された。recA遺伝子はSOS応答系の調節を行うため,紫外線照射処理によりDNA損傷を受けた損傷菌は,これらの関連遺伝子が修復に関与し,回復に至るものと考えられる。このように,異なる殺菌処理方法では,異なる損傷・修復機構を示すことが明らかとなった。(著者抄録)
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分類 (1件):
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食品の汚染 
引用文献 (6件):
  • 朝田良子,坂元仁,古田雅一,土戸哲明:生死の間をさまよう損傷菌-その微生物学と制御理論,化学と生物,59(2),64~74,2021.
  • Takano, M., Tsuchido, T. : Availability of growth delay analysis for the evaluation of total injury in stressed bacterial population, J. Ferment. Technol., 60, 189~198, 1982.
  • Tsuchido, T.: A novel double subculture method and its theory for the enumeration of injured cells in stressed microbial population, Biocontrol Sci., 22, 131~135, 2017.
  • Horikiri, S., Furuta, M., Tsuchido, T. : A Modified Double Subculture Method for the Two-Mode Injuries Evaluation in a Stressed Fungal Spore Population, Biocontrol Sci., 25, 131~138, 2020.
  • J. W. Little, D. W. Mount : The SOS regulatory system of Escherichia coli, Cell, 29, 11~22, 1982.
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