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J-GLOBAL ID：200902200040039695   整理番号：09A0132136

国内主要都市における水収支構造と水利用ストレスの評価

著者 (5件)： 渡部春奈 (東大 大学院工学系研究科) ,  村上道夫 (東大 総括プロジェクト機構) ,  小村拓也 (岡山大 大学院環境学研究科) ,  諸泉利嗣 (岡山大 大学院環境学研究科) ,  古米弘明 (東大 大学院工学系研究科)
資料名： 用水と廃水  (Journal of Water and Waste)
巻： 51  号： 2  ページ： 137-148  発行年： 2009年02月01日 
JST資料番号： G0195A  ISSN： 0513-5907  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 都市化や気候変動に伴う渇水リスクの増加など,都市の水利用や水循環系における問題に対し,雨水や再生水の利用といった都市内自己水源の利用が推進されている。その推進を促すためには,都市における水文学的な水収支に加えて水利用の実態を明らかにし,水利用における都市の自立性や都市内自己水源の利用度などを定量的に把握することは有意義である。そこで本研究では,国内主要23都市を対象に,降水等の自然な水循環系と,都市活動による人為的な水利用に伴う水循環系の両者を相対的に比較できるように,取水量や排水量などを都市面積で割ってmm/year単位で表示することとした。そして,都市の行政区域を単位として,水資源賦存量に対する,海水淡水化と都市内自己水源の利用を除いた都市活動による淡水利用量の比を水利用ストレスとして定義し,その値を水利用における都市の自立性を示す指標として算出した結果,人口密度と強い正の相関関係が確認された。とくに,大阪,川崎,東京23区,名古屋,和歌山の5都市において水利用ストレスが1以上であり,水利用における都市の自立性の低さを定量的に示した。また,水利用ストレスが高い都市ほど,地下水涵養度が低いが,工業用水および下水の再生利用が進んでいる傾向がみられた。(著者抄録)

シソーラス用語： *都市 ,  *水収支 ,  *水利用 ,  *ストレス ,  *水源 ,  廃水処理 ,  再生水 ,  地下水涵養 ,  回収率 ,  工業用水 ,  人口密度
準シソーラス用語： 都市内水収支 ,  *水利用ストレス ,  下水再生率 ,  下水再生 ,  地下水かん養度 ,  工業用水回収

分類 (2件)： 水利用,その他  (RC11030Q) ,  都市問題,都市防災  (RD01030O)

引用文献 (48件)：

• 東京都都市整備局: 東京都水循環マスタープラン (http://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/toshisaisei/kandagawa1/siryo4.pdf).
• 健全な水循環系構築に関する関係省庁連絡会議: 健全な水循環系構築のための計画づくりに向けて (http://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/junkan/keikakudukuri.html).
• 村上道夫, 古米弘明, 中島典之: 降雨特性の異なる66降雨における雨水浸透施設からの浸透量の評価, 用水と廃水, 50(3)227~233(2008).
• 環境省地球温暖化影響・適応研究委員会: 気候変動への賢い適応 (http://www.env.go.jp/earth/ondanka/rc_eff-adp/index.html).
• 古米弘明: 都市水循環系における汚濁物の流れと持続的水利用, 環境科学会誌, 19(5)425~434(2006).

タイトルに関連する用語 (5件)： 都市 ,  水収支 ,  水利用 ,  ストレス ,  評価