抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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談話は要素還元論的な要因と活動の型のような全体論的な要因の相互作用として理解されるが,要因が厳密に規定されていないので会話・対話のまとまりを分析する際に正当性を示しにくい。本論文では,Schegloffが日常会話の分析において重要性を示した連鎖を基本に,活動の型を利用して会話・対話のまとまりを試行的に構成した。具体的には,携帯電話に望む新しいサービスの提案に関する対話データを用い,その活動の型を「会議」ととらえて会議を構成する行為に関連する連鎖をまとまりとみなすことで,単独連鎖からなるまとまり及び連鎖列からなるまとまりの例を示した。また,達成すべき目標をもとに談話を分割するアプローチではまとまりと問題達成のステップが対応し,極端に大きなまとまりが生じにくいのに対して本アプローチではそれを許容できる例を示した。本アプローチでは社会的相互行為の知識にまとまりの正しさを求めており,工学的,言語学的など様々な観点からのアプローチが必要なことを論じた。