抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
過去の西南日本弧の熱流量を用いた地下温度の推定から,近畿周辺の広域的な温度構造は日本海沿岸は一般的な沈み込み帯の火山フロントに相当する高温域,それより海溝側では沈み込みプレートによって冷却される低温域となっていると考えられている。また近畿周辺域では低温であるはずの前弧海盆域で高い熱流量が観測されている。付加体内では沈み込むプレートによる摩擦により岩石が変形,流動していると考えられ,それに伴う隆起によりこの熱流量のピークが生じている可能性が示されている。それ以外にも局所的な熱流量の異常がみられるが,その原因としてローカルな隆起,沈降,地殻内の放射性発熱量の不均質が考えられる。それらが温度構造に与える影響を見積もった結果,熱流量の観測値と整合的な結果が得られた。これらの熱的要因による影響は,深さ10kmで60°C程度以下であると推定される。(著者抄録)