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J-GLOBAL ID:200902202003964829   整理番号:08A0477110

脂肪生成能,2型糖尿病への易罹患及び代謝性症候群

Adipogenic capacity and the susceptibility to type 2 diabetes and metabolic syndrome
著者 (7件):
資料名:
巻: 105  号: 16  ページ: 6139-6144  発行年: 2008年04月22日 
JST資料番号: D0387A  ISSN: 0027-8424  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
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多くの遺伝子がカロリー過剰への感受性に影響するが,脂肪生成遺伝子は特に2つの理由から魅力的である。第一に,げっ歯類とヒトの両方において脂質は代謝性症候群に最も影響する組織に蓄積する。第2に,異所性脂質の過剰負荷はリポアポトーシスにより正常心筋細胞や膵β細胞の機能不全や破壊をもたらす。事実,脂肪細胞が欠損している場合は,遺伝的脂肪代謝障害の例のように,肥満を伴った例に較べて代謝性症候群(MS)はより若年で発現しより重篤である。過剰栄養における代謝過程に対する脂肪生成能の影響を検討するため,正常食餌では脂肪細胞は正常であるが高脂肪食餌においては正常な肥厚や過剰形成を起こさないaP2-Lepr-b遺伝子導入(Tg)マウスモデルを作成した。正常WTマウスとTgマウスを,4%又は60%の脂質を含む食餌で8か月飼育し,種々の代謝性パラメータを比較した。4%脂質食餌では,測定した代謝パラメータに有意差は無かった。しかし,60%脂質食餌8か月飼育では,食餌摂取量はほとんど同じにも関わらず両群間に顕著な差が現れた。Tgマウスの体脂質はWT対照より70%少なく脂肪生成の重篤な障害を示した。異所性TGA沈着は,Tgマウスにおいて心臓及び肝臓において有意に高く,P2-Lepr-b遺伝子導入は高脂肪食飼育中の異所性脂質沈着を増大した。食後インスリン濃度は,比較的緩和な食後血糖値上昇にも拘わらす,対照群よりほとんど3倍高かった。このことは,インスリン抵抗性の上昇を示している。また,脂肪過形成,肥満及び2型糖尿病のモデルであるdb/dbマウスにaP2-Lepr-b遺伝子を導入するとき,導入マウス(db/dbーtg)の脂肪組織にはLepr-b蛋白質を検出したが,db/dbマウスでは認めなかった。db/dbーtgマウスは肥満せずdb/dbマウスの体重の55%であり,WT対照の体重と有意差が無かった。脂質は半分以下であった。以上,脂肪産生能は,正常マウス及び代謝性症候群を伴う遺伝性の肥満傾向のあるdb/dbマウスの両者において,代謝症候群の発現時期と重篤度における決定因子であることを確認した。このことは,一般的通念に反し,肥満は少なくとも一時的に異所性脂肪沈着に対する過剰栄養の影響を和らげることにより2型糖尿病及びMSから防護することを示唆する。
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分類 (1件):
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代謝異常・栄養性疾患一般 
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