抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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内閣府が行った環境問題への関心度調査から,20歳からどの年代も80%以上のものが環境問題に関心を持っていることが分かった。本文では,環境問題への関心の延長線上に農業を位置づけた場合に存在する環境保全型農業の取組み,経営課題について述べた。さらに水稲における環境保全型農業ではアイガモ農法を中心にしてさまざまな種類の農法について紹介した。環境保全型農業に取り組む農家は約6割あり,規模が大きい経営者ほど関心が高く真剣に取り組まれている傾向にある。しかし慣行栽培に比べて経営費,労働時間,労働費も多くスケールメリットが出にくいという問題がある。減化学肥料,減農薬,無農薬,有機栽培は環境保全型農業にあたり,環境保全型農業下で雑草防除を果たす農法には紙マルチ農法,水稲布マルチ直播栽培,液体マルチ農法,機械除草があり,動物利用にアイガモ農法がある。アイガモ農法は水田にアイガモを放飼にして水田雑草を防除する農法であり,全国各地10,000戸以上の農家で行われている。除草は確実に行うが放飼時期や数,日数等の技術,米の食味,アイガモの処理などの改善課題も多く,食味や収量に影響しにくい水稲品種の育種や,性格や肉付き,雛時期に低温耐性を持ったアイガモの育種などの技術面や衛生面などの生産環境の整備が急務である。