抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高温溶融金属の蒸気爆発発生メカニズムを解明するため,溶融銅液滴を水中に滴下させ,自発的蒸気爆発実験を行い,溶融銅液滴挙動を高速度可視観測した。自発的蒸気爆発が発生する場合,膜沸騰状態を形成する銅液滴表面から溶融銅フィラメントが蒸気膜を突き破って成長した。高サブクール度条件下では膜沸騰蒸気膜が薄く,極めて不均一な蒸気膜厚さを有している。そのため,瞬時局所では熱流束が高い箇所が存在し,局所的に液-液直接接触となる箇所が存在すると考えられる。その箇所が周囲よりも高熱流束となることによって急激に蒸気が生成され,高圧スポットが形成される。この高圧スポットの形成による銅液滴表面の圧力分布の乱れが,液滴界面の不安定を成長させ,その結果として溶融フィラメントが成長したと推察できる。この熱容量が小さいフィラメントが急速に冷却されるため,フィラメントを基点に蒸気膜崩壊が全体に伝播し,自発的蒸気爆発のトリガリングに至るとした概念を考案した。(著者抄録)