文献

J-GLOBAL ID：200902207040759501   整理番号：08A0455031

上皮成長因子はヒト脳腫瘍幹細胞の細胞分裂調節において,重要な役割を担っている

Epidermal Growth Factor Plays a Crucial Role in Mitogenic Regulation of Human Brain Tumor Stem Cells

著者 (9件)： SOEDA Akio (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  INAGAKI Akihito (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  OKA Naoki (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  IKEGAME Yuka (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  AOKI Hitomi (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  YOSHIMURA Shin-ichi (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  NAKASHIMA Shigeru (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  KUNISADA Takahiro (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN) ,  IWAMA Toru (Gifu Univ. Graduate School of Medicine, Gifu, JPN)
資料名： Journal of Biological Chemistry  (Journal of Biological Chemistry)
巻： 283  号： 16  ページ： 10958-10966  発行年： 2008年04月18日 
JST資料番号： E0038A  ISSN： 0021-9258  CODEN： JBCHA3  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 脳腫瘍患者の組織から,3系統の腫瘍幹細胞を樹立し,これらの細胞を維持するのに必要な成長因子を調べた。樹立した腫瘍幹細胞はネスチン陽性・CD133陽性であり,マウスへの頭蓋内移植で腫瘍を形成することができた。生じた腫瘍は,幹細胞が由来するヒト脳腫瘍と同じ免疫組織学的プロフィールを示した。無血清培地を用いて腫瘍幹細胞の成長因子依存性を検討したところ,その自己再生と増殖にはEGFが必要であることがわかった。FGF-2などの他の成長因子は,腫瘍幹細胞を維持できなかった。EGFシグナル伝達系のチロシンキナーゼ阻害剤は,腫瘍幹細胞の増殖と自己再生を抑制した。これらの結果に基づいて,EGFシグナル伝達カスケードが,脳腫瘍幹細胞の維持に必須であると推察できた。また,EGFシグナル伝達系のチロシンキナーゼ阻害剤が,脳腫瘍幹細胞の増殖を阻害し,アポトーシスを誘導できることを示唆した。

シソーラス用語： ヒト ,  脳腫瘍 ,  神経膠腫 ,  *幹細胞 ,  細胞増殖 ,  再生 ,  *EGF【成長因子】 ,  *抗腫瘍薬 ,  *酵素阻害剤 ,  増殖阻害 ,  アポトーシス ,  誘導 ,  造腫瘍性 ,  アポトーシス誘導 ,  *チロシンキナーゼ阻害剤 ,  *腫瘍幹細胞 ,  シグナル伝達
準シソーラス用語： 細胞情報伝達 ,  造腫瘍性【tumorigenicity】 ,  自己再生

分類 (2件)： 細胞生理一般  (EF02010S) ,  腫ようの化学・生化学・病理学  (GE02030N)

タイトルに関連する用語 (6件)： 上皮成長因子 ,  ヒト ,  脳腫瘍幹細胞 ,  細胞分裂 ,  調節 ,  役割