抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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脆性破壊研究は,最近10間に転位論的なミクロ破壊力学を含めて著しく発展しており,新しい展開が得られており,ここではその主な項目を取りあげ解説した。最近では水素昇温脱離分析(TDA)で放出の温度依存性が測定され材料内における水素のトラップ状態が解析が可能となっている。また,陽電子消滅実験を用いて,塑性歪みに伴う空孔密度の増加や水素存在下での塑性変形による空孔密度の増加が顕著になることも明らかにされてきた。特に,塑性変形の関わりに着目して,変形の局所化,破面形態,破壊過程について論じた。また,水素エネルギーシステムで用いられるオγ系ステンレス鋼の水素脆化感受性に言及した。水素脆化特性を支配する実体は水素そのものよりも水素によって助長される損傷であり,水素脆性の脆性破壊モデルとしては従来の水素量を中心においた流れよりは,塑性変形を伴う破壊現象としての取扱いがむしろ自然である。