抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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イランのザグロス褶曲-スラストベルトは,活発なザグロス造山運動ウエッジの外側部分を形成している。これは,原生代後期~顕生代における一連の不均質な7~12km厚の堆積被覆層を含み,軟弱層と強靱な層の互層から構成されており,複雑なザグロス構造前の先カンブリア時代結晶質基盤の上に横たわっている。ベルトのさまざまな領域を横切る地質学的,地球物理学的データに基づいて断層曲がりと断層伝播褶曲を明らかにした。ベルトが複雑な構造となっているこの変形スタイルは,200~300km幅の分布として特徴づけられ,部分的に同時期に発生しており,走向に沿った変形と走向を横切る変形が存在した。ザグロス褶曲スラストベルトは,造山運動ウエッジの外側部分として,内部変形を生じる臨界値以下の条件にあることが分かった。複雑な構造を生み出す際に,蒸発岩や泥岩などの機械的に弱い層が重要な役割を演じていることを明らかにした。作成した断面とその復元に基づいて,ベルトの異なった領域における短縮の最小推定値は16%~30%となった。