文献

J-GLOBAL ID：200902209347506980   整理番号：08A0280814

飛行時間型二次イオン質量分析を用いる特定抽出成分の直接分子マッピングによる変色した古代木材中の心材との区別不能な辺材の識別

Discriminating the Indistinguishable Sapwood from Heartwood in Discolored Ancient Wood by Direct Molecular Mapping of Specific Extractives Using Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry

著者 (5件)： SAITO Kaori (Nagoya Univ., Nagoya, JPN) ,  MITSUTANI Takumi (Nara National Res. Inst. Cultural Properties, Nara, JPN) ,  IMAI Takanori (Nagoya Univ., Nagoya, JPN) ,  MATSUSHITA Yasuyuki (Nagoya Univ., Nagoya, JPN) ,  FUKUSHIMA Kazuhiko (Nagoya Univ., Nagoya, JPN)
資料名： Analytical Chemistry  (Analytical Chemistry)
巻： 80  号： 5  ページ： 1552-1557  発行年： 2008年03月01日 
JST資料番号： A0395A  ISSN： 0003-2700  CODEN： ANCHAM  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 樹皮の無い古代建築木材の伐採年代の推定に辺材の存在は重要である。しかし,変色した木材では視認により心材から辺材を区別するのは不可能である。ここでは,飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)法により木材中の特定物質の分布を測定し,辺材を化学的に識別する方法を提案した。TOF-SIMSによる直接分子イオンマッピングの結果から,ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)木材においてヒノキニン,ヒノキレシノール,ヒノキオンおよびヒノキオールなど特定物質は辺材と心材の境界に蓄積するが,ヒノキニンのみが主に放射柔組織内に局在し,保持されることがわかった。本法によって,法隆寺の世界最古の建築木材を調べた。伐採後約1300年保持されている化学物質をTOF-SIMSにより分析し,変色ヒノキ木材内に辺材が存在することを確認した。

シソーラス用語： 辺材 ,  心材 ,  年輪年代学 ,  *ヒノキ ,  伐採時期 ,  *二次イオン質量分析 ,  柔組織 ,  生体内分布 ,  *古建築 ,  TOF-SIMS ,  材料

分類 (2件)： 木材化学  (FF05040V) ,  質量分析  (CC03013N)

物質索引 (4件)： ヒノキオール ,  ヒノキオン ,  ヒノキニン ,  ヒノキレシノール

タイトルに関連する用語 (10件)： 飛行時間 ,  二次イオン質量分析 ,  抽出成分 ,  分子マッピング ,  変色 ,  古代 ,  木材 ,  心材 ,  辺材 ,  識別