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J-GLOBAL ID:200902210015403752   整理番号:09A1027356

キツツキ類の保全のための森林管理 1.マツ材線虫病対策としてのアカゲラの保全のための森林管理

著者 (3件):
資料名:
巻: 58  号:ページ: 163-172  発行年: 2009年09月25日 
JST資料番号: Z0694A  ISSN: 0288-3740  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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キツツキ類は,繁殖やねぐらの目的で,自ら巣穴を掘る一次樹洞営巣種で,キツツキ類が掘った穴は,自ら巣穴が掘れない他の多くの二次樹洞営巣種動物に利用される。このように,アカゲラは多くの種と相互関係の要の役割を果たす中枢種である。マツノマダラカミキリが,マツを枯死させる枯死させるマツ材線虫を,罹病したマツから健全なマツに運んで,マツ材線虫病は拡がっていく。キツツキ類,殊にアカゲラは,マツノマダラカミキリの幼虫を補食するので,マツノマダラカミキリ防除の天敵として利用できる条件を備えている。多くの鳥は,マツノマダラカミキリの幼虫を捕食するが,材内の幼虫を捕食するのはキツツキ類に限られ,アカゲラは幼虫の補食率が高い。生態を観察すると,アカゲラは留鳥であり,生息密度は針広混交林で,中層に広葉樹がある場合に高かった。アカゲラの営巣木は圧倒的に広葉樹が好まれており,ねぐらや繁殖用巣穴が掘れる太い木が必要である。アカゲラの誘致法は,ねぐら用巣箱に「底なし巣箱」が,繁殖用巣箱に「中空式巣丸太」が有効で,繁殖用巣箱は直径約20cm,長さ約45cmの中空カンバ類が適している。巣箱の設置密度は,アカゲラの生息密度や幼虫補足率などから考えて,10ha当たりねぐら用巣箱は2つ以上,繁殖用巣箱は1つ以上が望ましい。
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分類 (3件):
分類
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生物的防除  ,  森林保育  ,  線虫による植物被害 
引用文献 (61件):
  • Conner, R. N., Miller, O. K. and AdkissOn, C. S.(1976) Woodpecker dependence on trees infected by fungal heart rots. The Wilson Bulletin 88: 575~581.
  • Cramp, S.(ed.)(1985) ” Handbook of the Birds of Europe, the Middle East and North Africa, IV”. Oxford University Press, 960p, New York.
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