抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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空き巣のような犯罪には地区によって発生頻度に差があり,頻度の低い地区の周辺においても他の地区よりは低いという集積性が知られている。埼玉県川口市における犯罪データを利用して,空間的なデータのいくつかのモデルを構築し,それらを評価した。川口市における窃盗に関連する五つの犯罪データからMoran’I統計量を計算し,空き巣の空間的な集積性を分析した後,空間的自己回帰モデル(SAR)と地理的加重回帰(GWR)を推定して両者を比較した。川口市の住民基本台帳のデータから,地区別の住宅形態,世帯数,老人(65歳以上)化率などの地域指数を入手して検討した結果,空き巣の発生率と最も関係していそうな地域指数は老人化率であった。単回帰(SR),SAR,およびGWRを利用して,これらのモデルを評価した。興味深い知見は,GWRモデルにおいて,係数,特に老人化率の係数の正負符号がSRとSARのモデルと正反対であるいくつかの地区が見出されたことである。これらの符号によってデータを層別して,空き巣の発生率との関連性を検討した。