抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ハードディスクへのランダムアクセスはボトルネックの大きな原因である.近年,アクセスログからデータマイニングの手法を用いてアクセスパターンを抽出し,キャッシュ管理に利用することが考えられている.例えば,ストレージレベルでのアクセスログにシーケンシャルパターンマイニングを適用することでディスク上のブロック間の相関を抽出し,プリフェッチやディスクレイアウトに利用する方法が提案されている。しかし,ストレージレベルでは,OSが管理している物理メモリ上のディスクキャッシュにヒットした場合,アクセスログを取得することができない.本論文では,DBT-2(TPC-C)ベンチマークを実行した際のシステムコールレベルでのアクセスログに対して,シーケンシャルパターンマイニングの手法であるCloSpanを適用することでアクセスパターンを抽出し,プリフェッチとキャッシュリプレースに利用した.システムコールレベルであれば,ディスクキャッシュにヒットするアクセスであってもログに記録することができ,情報の損失がない.本手法では,ディスクへのシーケンシャルアクセスパターンをログからフィルタし,ログサイズを小さくすることでシーケンシャルパターンマイニングに掛る処理時間を短くする.実験により,フィルタを行った場合はCloSpanの実行時間を13%以下に短縮でき,フィルタを行って抽出したパターンを用いた方がキャッシュミス率を改善できることを確認した.