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J-GLOBAL ID:200902212824528330   整理番号:09A0546790

ツンドラからの古代炭素放出と正味の炭素交換に永久凍土融解が及ぼす影響

The effect of permafrost thaw on old carbon release and net carbon exchange from tundra
著者 (6件):
資料名:
巻: 459  号: 7246  ページ: 556-559  発行年: 2009年05月28日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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亜寒帯と寒帯の生態系の永久凍土には,大気中に現在存在する炭素のほぼ2倍の量の炭素が蓄積されている。地球が温暖化すると,永久凍土融解とそれまで凍っていた有機炭素の微生物による分解が,陸上生態系から大気への正の気候フィードバックの1つとなる可能性は極めて高いと考えられている。永久凍土の土壌からの炭素の放出速度はよくわかっていないが,この炭素循環フィードバックの影響の強さとタイミング,ひいては今世紀以降の気候変動に対する永久凍土融解の重要性を予測するうえで極めて重要である。大気への炭素の持続的な放出は,気候変動への大きな正のフィードバックとなる可能性があるが,その起源は,何千年もかけて蓄積された永久凍土の炭素プールの大部分を形成している古代の炭素と考えてよい。今回我々は,永久凍土の融解が進むツンドラ地帯の正味の生態系炭素交換量と生態系呼吸の放射性炭素年代を測定し,古代炭素の喪失が生態系の炭素収支に及ぼす影響を評価した。その結果,過去15年間にわたって融解した地域では,融解が最小限だった地域と比較して,古代炭素の年間喪失量が40パーセント増大しているが,植物の生長が旺盛となってその喪失分を相殺することにより,全体としては正味の生態系炭素吸収となっていることがわかった。一方,融解が数十年早く起こった地域では,古代炭素の喪失量がさらに多く,融解が最小限だった地域に対して78パーセント増となっており,植物の成長は進んでいるものの,この古代炭素の喪失が寄与して全体として正味の生態系炭素放出になっていた。我々のデータは,永久凍土の融解に伴う土壌炭素の大規模な喪失は,10年の時間スケールでは,増加した植物による炭素吸収量よりはるかに大きく,温暖化した地球では,喪失速度は永久凍土が生物圏の大きな炭素供給源となりうるほどであることを示している。Copyright Nature Publishing Group 2009
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水圏・生物圏の地球化学 

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