抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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万福食品は,1990年代初頭から郷鎮企業として村民委員会組織型の集荷体制を構築してきた。残留農薬問題発生以降は,村民委員会との契約から基地責任者との契約へと転換し,村幹部の個人責任側へと体制強化を図っている。1990年代末から進めてきた有機栽培基地戦略を転換し,慣行栽培にもとづきながらより厳密な栽培管理を行う自営基地の設置を積極的に進めてきた。そのなかで,生産基地の類型化が明確となってきた。既存の工場周辺に立地してきた生産基地は,工業団地の形成や長期にわたる野菜生産による土壌問題により,基地面積を縮小した。同時に,根菜類を中心とする低度管理野菜の供給基地に変化し,連作を避けるために農場化は行われていない。その周辺部に作られたのが,高・中度管理野菜を中心とする50から100ムー規模の農場群である。これに対し,工場から70km前後に設置されたものが,遠距離大規模農場である。「自営基地」の経営内容を明らかにすることによって,野菜加工企業の原料調達構造の変化を歴史地理的に明らかにした。