抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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源流と下流までの水生生物の双方向移動を考えた水辺のネットワーク化に向けて,和泉川の魚類流程分布と河川環境との関係を検討した。調査地点は源流と上,中流の多自然型改修区と境川合流点の17地点とした。確認された魚種は全体で5科19種(属,飼育品種を含む),和泉川が4科18種であった。流程分布は源流部から上流でホトケドジョウ,上流よりの地点でアブラハヤ,下流よりにオイカワが多く分布する傾向があった。通し回遊魚はトウヨシノボリが源流まで分布していた。ホトケドジョウ,オイカワ,アブラハヤの体長分布から再生産を行っていることが推測された。魚類相の変遷は1996年度より魚種が確認され,2002年度よりオイカワ,アブラハヤが確認されてきた。これは水質改善と人為的影響の要因が示唆された。河川環境との関係は多自然型改修区で多様度指数が高く,水際の形態,植物カバーと魚類分布との関係が示された。河川生態系の多様性を保全,再生していくためには,源流域の保全,再生と魚類移動分散を保障する河川形態等を創造していく必要があるものと考える。(著者抄録)