抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
缶飲料などで多用されているアルミニウム缶は,充填後の経時腐食を防ぐ目的で高分子塗膜が内面塗布される。塗膜としてエナメルが利用されていた時期から,塗布状態の評価のために通電式の簡易検査法が採用され,エナメルレーター値(ERV)が計測されてきた。その値の大きさが内面塗膜の覆われていない塗膜欠陥(金属露出部)の個数と面積を検出すると考えられている。飲料充填後の缶は,もし塗膜欠陥が存在すれば,その部位から経時変化による孔食腐食が生じて,アルミ溶出を引き起す。本論では,これまでに得られたERVの母集団分布についての成果を用いて,何らかのERVデータの分布が採用されたときに,工程能力指数に代わる製造工程の工程能力の良さを計る指数(IGC)について,調査を行った結果を報告した。4つの分布(ERV分布,複合ワイブル分布,新ベキ正規分布,一般化ガンマ分布)を取り上げ,IGCの性能を比較検討した。その結果,1)ERV分布はERVデータが正だけのものに対して適合性が悪いが,複合ワイブル分布と新ベキ分布はすべてのデータセットに対して適合性がよい,2)IGCはその大小の値の出現傾向にかんして分布間による大きな相違が見られず,安定した性能を持ち,工程能力の良さを計るのに利用できる,等が分かった。