抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道南西部に位置する噴火湾は,一大ホタテガイ養殖地帯として,年間10万トンを上回る生産をあげている。噴火湾のホタテガイ養殖業において,初秋に発生するホタテガイ稚貝の大量斃死は安定的な生産を脅かす大きな問題となっている。事実03年に発生した大量斃死によってその後のホタテガイ生産量が6万トン程度にまで急減する事態を引き起こした。この大量斃死を引き起こす原因として,噴火湾底部に春から初秋まで滞留する底層水の寄与が疑われている。底層水は,初秋にまでの間に溶存酸素濃度を低下させ,噴火湾内の底性生物群集にダメージを与える事が知られている。06年から当場の試験調査船金星丸によって,噴火湾の底質調査を行ってきた。06年度は,噴火湾内の精密な底質状態の把握のために,全64点での底質調査を実施した。それによって,底層水の残留域とAVS-Sの高い値の領域が一致することが明らかとなった。07年度は06年9月の調査でAVS-Sの高い値が見られた湾内4定点に湾口部の1点を加えた5定点での季節変化の把握を試みた。(著者抄録)