抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
既に1918年にイネごま葉枯病の防除に温湯消毒が有効であるとした報告があった。その後,この温湯消毒法は,イネいもち病,イネ馬鹿苗病,イネセンガレセンチュウの種子伝染,イネもつ枯細菌病など防止に有効との報告が1980年頃まで断続的に続いた。第二次大戦後は多種多様な化学農薬が開発され,種子伝染病虫害防止も化学農薬が,効果と簡便性の点で優れていると言われた。1990年頃から恒温温湯浸漬装置が開発・発売され,温湯消毒法が広く普及するようになった。その理由は,この装置は正確な温度制御ができるので,イネの発芽を阻害せず,消毒効果が高い条件,適切な処理温度と処理時間が守れて,効果が安定したからである。化学農薬を使用した場合,消毒後廃液の処理に困ったことも,温湯浸漬処理法を拡げた一因であった。今のところ,温湯浸漬処理は手間が掛かるものの,温湯消毒に耐性を持つ菌が出現したとの報告はない。