抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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注文生産における短納期を推定するための,生産プロセスの複数点で割当てられるモジュール在庫の効果を最大化するための方法論を提案する。本稿では,業務効率の向上を目指した,半完成品,あるいは複数の最終製品製造に利用できる加工部品,あるいは高レベル半完成品としてモジュールを定義する。モジュールを利用することは,製品が多様化した現在の産業環境において,製造原価の低減を可能にし,短納期の推定によって顧客注文の獲得に役立つ。しかし,モジュール在庫を維持する戦略には,不必要な在庫投資,在庫持越しコスト,陳腐化コスト負担が伴う。従って,この戦略の適用には,在庫モジュールを注視し,顧客需要における動向や全体的な製品構成(複数の製品構成のネットワークとして定義される)を考慮するパフォーマンス尺度を最小化する方法が必要である。特に,所与の全体的製品構成におけるモジュール在庫の位置とレベルについて遺伝的アルゴリズムを用いて最適化する。すべての最終製品,半完成品,モジュールを含む加工部品は,顧客の注文に基づいて生産される。しかし,必要な設備が空いている場合は,見込生産戦略に従って出される生産注文に基づいて,モジュールの生産が可能である。この状況は,顧客需要が一般的に流動的なので,時々生ずる。このモジュール在庫はMax-Min再発注政策(MinがMaxに同等の集合ならば,Maxはは唯一のパラメータである)によって管理される。本稿では,モジュール在庫レベルを管理するパラメータMaxの値を最適化する。生産パフォーマンスの2つの尺度として,顧客注文に対する平均リードタイムと全体的製品構成におけるモジュール保持に必要な総在庫投資をについて考察する。多目的最適化の枠組みにおける納期推定アルゴリズムを用いてシミュレーションを実施した結果,所与の顧客需要パターンでのモジュール在庫の最適割当てとモジュールに割当てられた在庫投資係数に関する情報を含むPareto最適解が上手く見出されることが証明された。(翻訳著者抄録)