抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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上肢挙動に伴うブラジャーのカップ内乳房の偏位とカップ部以外の周辺部位(フレーム部と称する)のズレを明らかにすることを目的として,乳房特性の異なる年代の被験者を対象として基礎的な研究を行った。試料はノンワイヤーフルカップブラジャー2種とした。被験者がブラジャーを着用し,立位静止姿勢から上肢を前挙,上挙,側挙,立位静止姿勢に戻る一連の動作を10回繰り返し,その間のカップ内乳房の動きとフレームの動きをCCDカメラで撮影し,画像解析を行って,乳房偏位とフレームのズレを分析した。主な結果は次の通りである。(1)上肢挙動による乳房の偏位は,水平方向より垂直方向に大きいが,それは硬く乳房の形の整った若年女子より,柔らかく乳房が下垂した中年女子に大きかった。(2)乳房の最大偏位量は,正中側よりも脇側の測定点が大となった。また,ブラジャー着用による偏位の抑制効果は中年女子で顕著であった。(3)ブラジャーフレームのズレは,ズレ難いラインとズレ易いラインとがあり,ズレ難いのはカップ上辺と背面上辺であった。(4)フレームのズレ量が大きかったのは,腕付け根周辺に位置する前面bラインや背面fラインおよび,斜め延長線上にあたる前正中寄りの下辺cラインと後正中寄りの下辺gラインであった。カップ内の乳房偏位も脇側に大きかったことから,両者の関係が示唆された。(著者抄録)