抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
世界の養殖生産量は全水産物生産量の約30%に達している。養殖漁業の場合,残餌や養殖魚の排泄物が海底に沈下し養殖漁場の環境が悪化する。また,ウイルスの蔓延や富栄養化,貧酸素化などによる養殖対象物の病気,大量死などの問題もある。本報では,このような状況においてエビなどの養殖事業の持続可能性を評価するために,エコロジカル・フットプリント(EF)の他に,TripleI(III)を用いて,エビ養殖事業の持続性を評価した。本報の検討範囲内では,バイオキャパシティの増加や利益率に比べて,EFの値が極めて大きくなる結果となった。原因は飼料確保のために広大な海面面積が必要とされることや,漁業において排出された二酸化炭素を吸収するための森林面積が必要とされることがあげられる。本研究は定性的な評価にとどまっており,今後は飼料の輸送,クルマエビの梱包,生態リスクや作業員の健康リスクなどを考慮に入れた上で,Triple Iを評価する必要がある。