抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿は,黒田官兵衛の設計技法に関して1)天守の位置決定の方法,2)町割の方法,以上2つの課題を明らかにし,その設計技法を解明することを目的とした。この2課題に対し,次の仮説を立ててこれを実証した。(1)城郭の中心である天守の位置決めに,視軸並びにα三角形60間モデュールの技法が使用されたのではないか。(2)(1)に加え,古来より信仰の篤かった霊山や古社古刹を冬至夏至の太陽出没方位に関連づけて設定したのではないか。(3)城郭城下町設計の際,基本的技法としてα三角形60間モデュールが関与していたのではないか。秀吉,官兵衛関連の城郭城下町の設計技法を考察した結果,天守の位置決めには,視軸・α三角形60間モデュール・冬至夏至の太陽出没方位の関連が見え,町割にα三角形60間モデュールの関与が見出せた。この手法は,秀吉の長浜城下町の設計技法を始原としていると思われ,その手法を官兵衛など秀吉の側近が城下町設計で採用し,広く普及していったと推察し得る。(著者抄録)