抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2001年に2GHz帯でFOMAのサービスが開始され,その後800MHz帯および1.7GHz帯に拡張され,902iシリーズはトリプルバンド対応となっている。さらに国際ローミングのためW-CDMA/GSMのデュアルモード機能が標準となっている。さらに将来のスーパー3G(LTE)の導入にはさらなる進歩が必要である。本論文では,周波数資源の状況を明らかにし,FOMAシリーズで送受信回路がどう進化したかを説明し,将来のスーパー3Gに向けての無線送受信技術の開発動向についても論じる。現在のFOMA基本仕様では,3周波数帯のW-CDMAおよび4周波数帯のGSM/GPRSで動作する構成となっており,実際の周波数帯の選択はローミングを含め携帯端末の製品コンセプトにより選択される。初期のFOMA端末の無線送受信回路ではスーパーヘテロダインが使われ,動作の安定性は良好であるが部品点数が多く小型が困難であった。SiGe-BiCMOSのような半導体技術の進展もあり,900i以降では直接変換(ホモダイン)が使われ,IF段が不要のため小型化及び集積化が容易となった。最近ではHSPAの導入のためにEVM低減の要求に対応するため,ディジタルRF回路が採用されるようになってきている。この間フィルタ他の部品小型化もあり,無線送受信回路の面積は,初期FOMAより60%以上小さくなっている。スーパー3G(LTE)の実用化あたっては,携帯端末はさらに多様な周波数と機能に対応することが要求される。将来的にはSDR(Software-Defined-Radio)技術により周波数依存性の高い部品を削減する研究が進行中である。