抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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磁性体は,ハードディスクドライブ,モータ,MRI(磁気共鳴撮像装置),リニアモータトレインまで幅広い製品群で使用されている。日立グループでも,磁性体および磁性体を利用した多種の製品を提供している。どのような磁性体においても磁荷は単極で存在せず,N極とS極とが共存するため,磁性体特有のヒステリシス現象が現れる。日立製作所は,このヒステリシス現象が,電子から原子,結晶,粒界でどのように出現するかのメカニズムを,量子力学を用いてミクロスケールの立場から解明するシミュレーション技術を開発し,デバイス材料設計に適用している。一方,マクロ的には,計算機に適したマクロ的現象論からのアプローチによる高精度で消費メモリが少ないヒステリシスモデルを開発し,このモデルを日立開発の汎用磁場解析ソフトウェア「LUVENS」に組み込み,MRIの解析などに適用している。磁性にかかわる現象は複雑であり,実際の現象に近づけるためのモデル化の問題など,まだ課題は山積しているが,その解決に向けた研究開発に取り組んでいる。(著者抄録)